無愛想執事長と始める女王陛下の物語係

酒井さゆり/新星緒

売れない小説家、女王陛下の「物語係」になる

あらすじ

売れない小説家が異世界に転移し、なぜか女王陛下に気に入られて「物語係」に任命される。無愛想な執事長に見張られながら、物語の力で異世界の宮廷を生き抜くお仕事ファンタジー。

この作品の見どころ

異世界転移ものの中でも、主人公の武器が「物語を作る力」というのが本作の個性です。現実では売れなかった小説家の技術が、物語という娯楽の少ない異世界では女王陛下を魅了する宝になる——創作に携わる人間の再生の物語としても読める設定が沁みます。見張り役として付けられた無愛想な執事長との関係も見どころで、物語なんてと切り捨てていた男が、少しずつ聞き入ってしまう変化がたまりません。女王・執事長・小説家、三者の距離が物語を媒介に縮まっていく宮廷ドラマとしての面白さも十分。創作もの、異世界お仕事もの、無愛想キャラの陥落が好きな方に薦めたい一作です。